PMI
INSIGHT

PMI 100 日計画で「Day-30 売上シナジー」を出すための 3 条件

2026.04.15WRITER: 冨樫 雅之 (M&A パートナー)

FORTIA は直近 7 年で 56 件の PMI (M&A 後の統合) プロジェクトを担当してきました。そのうち、Day-30 で売上シナジーを「数字で出せた」案件は 22 件、Day-100 まで遅れた案件が 28 件、Day-365 を超えた案件が 6 件です。

この差を生んだのは、買収戦略でも案件規模でもなく、「Day-30 までに何をやるか」の順序設計でした。

条件 1: Day-0 までに「販路マッピング」を完了させる

クロージング当日 (Day-0) には、すでに買収先と買収元の販路 (顧客企業) が一覧でマッピングされていなければなりません。しかし、56 件中 38 件はクロージング後にこれを始めていました。

マッピングは Day-(-30) から始め、Day-0 には「最初に当てる 30 顧客」が決まっている状態にする。これが Day-30 売上の前提条件です。

よくある失敗

「クロージング後に販路を整理しよう」と言うチームは、ほぼ確実に Day-100 まで売上シナジーを出せません。販路マッピングはクロージング前に終わらせる作業です。

条件 2: Day-7 までに「クロスセルチーム」を発足させる

買収先と買収元から各 3 名ずつ、計 6 名のクロスセル専門チームを Day-7 までに発足。チーム長は買収元 CSO 直轄。週次で売上進捗を経営層に報告する仕組みを Day-14 から運用開始します。

これを Day-30 以降に始めると、組織融合の遅れがそのまま売上シナジー遅延につながります。

条件 3: Day-30 で「最初の共通顧客」を 6 件作る

Day-30 終了時点で、買収先 / 買収元の双方の商品を購入する「共通顧客」を最低 6 件作ります。3 件以下だとクロスセルが「始まったが続かない」という失敗パターンに陥りやすい。

6 件あれば、Day-31 以降「成功事例」として社内に展開でき、Day-100 までに 30 件 → ¥6 億規模のシナジーまで持っていけます。

56 件のデータ

Day-30 共通顧客数件数Day-100 累計シナジー (中央値)
0-2 件22 件¥0.4 億
3-5 件12 件¥1.8 億
6 件以上22 件¥6.2 億

この差を生んだのは、買収規模でも業種でもなく、「Day-30 までの順序設計」だけです。

RELATED

M&A・PMI のご相談はこちら。

無料経営診断 →